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評価:
吉井和哉
コメント:これぞ吉井和哉。血であり肉である。
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もしかして、静かに吉井から離れちゃうのか自分・・・と39108以降、こっそり思っていたが、このアルバムで思い切り引き戻された。
そうだな、呼び鈴が鳴って、はーいってドア開けたらいきなり倦怠期中の恋人が入ってきて「なに?なによ」って言ってるうちに、壁際まで詰め寄られ、その不適な笑みとともにベッドに押し倒されて「これだろ?」って言われているようなアルバムだ。
イエローモンキーが一番だよねっていうのが中々離れられない私ですが、これはヤラレタ。
そうなのだ、笑みがこぼれたのだ。確信犯の笑みが。
一曲目「THE APPLES」で、あーあ、またこーゆーのねー宇宙と会話しちゃう系ねーと流したのだけど、次の「ACID WOMAN」で鳥肌ぶわ!思い出したこの感じ!思春期にイエローモンキーイエローモンキー言ってた頃の胸の高鳴りが蘇った瞬間だった。初回特典のDVDに、年末武道館でこれやった映像が入ってるんだけど、心臓痛い。カッコよすぎて。
三曲目「VS」踊れる吉井和哉ここにあり(笑)ぴこぴこの効果的な入り、PVは漫画調で楽しく、歌詞は強くどこまでも熱い。その熱さを少し落ち着かせる、しっとり湿った「おじぎ草」
計算された流れは見事としかいえない。
「CHAO CHAO」、吉井によるペッパー警部(タワレコフリー誌「bounce」より)、合間には港のヨーコが挟まるという昭和歌謡エキスたっぷり。
ど頭で気が違ったかと錯覚した「MUSIC」デレク&ドミノスみたいなメロディがあったり、悪魔を憐れむ歌っぽかったり、ルーツをぎゅっと凝縮したよう(まあこのアルバム自体が吉井和哉の音楽ルーツを凝縮したアルバムなのだが)
続く「クランベリー」は・・・・・あぁあぁあああ、こういうの待ってました!
好きなんです!!(崩壊)ジャパメタ!エロいジャパメタ!!不穏な空気をまとって現れる”蛇”や”赤紫”といったエロティックなキーワードが匂う。
「プリーズプリーズプリーズ」は王道真っ直ぐど真ん中ロックンロール!ビートルズへの曲なのかね、うん。
そして、先日のMステでも歌った「FLOWER」
JAMであり、SO YOUNGでもあるこの曲は間違いなく名曲だろう。歌詞もそれがよく表れていると思う。
音楽が持つ温かさと美しさを内包している。このアルバムの最後にふさわしい。
ということで、39108以来、久々に手放しで好きだと言えるアルバムでした。
個人的にワタクシはアメリカレコーディングがどうしても好きになれないようです(笑)